北陽台散る

 私の今シーズン最後の「青」が昨日散った。



 春の選抜で、個人的に印象に残ったチームが長崎北陽台と関西学院だった。両校共に、先頭でチームを引っ張る小柄なSOのキャプテンに「SOって素敵なポジションだな」と再認識させてもらったものだった。北陽台はそれに加えて激しく前に出るディフェンスがあまりにも見事で心を打つ。接点が強い相手だと人数がかかってしまい、一旦カウンターを許すと戻りきれないという素朴な弱点は露呈したものの、久我山の強いFWにゲインさせない戦いぶりはよかった。
 往々にして、こういう場合花園出場を逃すこともあるわけだが、ライバル長崎北を完封して乗り込んできたこの大会、北陽台は春の弱点を克服していた。FW勝負で負けず、DFで諦めることがない。ペースを狂わせられた相手は、試合の主導権を握り締めようとする自分の手から力が抜けていかざるを得ないのを感じたであろう。

 準決勝、伏見工にあわやのところまで持ち込んだが、遂に敗れた。攻撃の要を次々に失う連戦。伏見工も怪我人続出であるようだが、35人しかいない部員でレギュラーが櫛の歯が抜けるように欠けては(ちなみに伏見は80人、参考までに東福岡は85人、桐蔭も85人)、もし勝てたとしても決勝を戦える余力は残されていなかった。後半20分過ぎ、スタンドから、見ていてそれがはっきりと分かった。

 そんなことは関係なく、それでも勝負を絶対に諦めなかったフィフティーンの見事な戦いぶりに今は感謝を捧げたい。桐蔭もそうだが、表彰式を胸を張って迎える、その毅然とした態度にキャプテンの心からの矜持を見る。松尾監督の「選手にありがとうと言いたい」は本心だろう。

 
 観戦記や、北陽台についてはもう少しいろいろ書きたいので少し時間が必要。明日もう決勝が戦われてしまうが、北陽台の今回の健闘は多少時間がずれても色褪せないと思うので。他のも含めて花園の記事は次のラグビーマガジンまでにいろいろ書けたらなあと…(帰省したので致命的に花園がフォローできてないです…)。

 明日どちらが勝つか。
 相手が別のところであればどこであっても迷わず東福岡を応援するが、今年は伏見工がどういう完成形を見せるのかがどうしても、どうしても気になるので伏見に勝ってほしい。でも、谷崎監督の「うちは負け慣れている」という何か超越してしまったようなコメントと、去年より、一層のびのびとしている選手たちの様子が凄みを感じさせる。どちらが勝っても伝説に残るような試合を期待。しますよね、皆さん。

 中央、筑波、東海と冬の陣大学の部、青の波が砕け、高校の部、紺の桐蔭と、ライトブルーの北陽台がそれぞれ厚い壁に撥ね返された。もう学生の選手権でスタジアムが青く染まることはない。伏見の赤か、東福岡の緑か。季節外れのクリスマスカラー対決。一番欲しいものを手に入れるのはどちらだろうか。
 
 (11月3日に既に戦いが終わってしまった浦和高校も、考えてみれば濃紺のブルーだった。まだ浦高敗戦の傷癒えず。)
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by kefurug | 2008-01-06 23:34 | 高校ラグビー

とりあえず、非常に個人的な思いを書き綴ります。


by kefurug