冷蔵庫

 新幹線が北へと走っていくのが見える。



 埼工大グラウンドは底冷えの中にある。「太陽は熱を与えてくれる」などという常識は通用しない。つま先から、手の指先から、背中から、冷えが這い上がってきて思考力も観察力も奪う。ちなみに正智深谷はここで毎日練習している。土のグラウンド。
 風の強さが尋常ではない。
 風下からのタッチキックは前へは飛ばない。強風の日の熊谷ラグビー場と全く同じ。今日の試合、「風で中止になるのでは?」と危ぶんだほどだ。

 埼玉県新人戦、県大会。各地区大会を勝ち抜いたチームと花園予選ベスト4のシード校計16チームが、関東新人大会への二枠をかけて争う。今日は埼工大グラウンドで、三試合(実質は二試合?)を観戦。
 花園のでの数々の激戦を思い浮かべると、「同じ高校生か?」と思うほどやはりレベルは違う(だってそれはねぇ)。しかし、グラウンドに着いて試合が行われているのが目に飛び込んできた瞬間に「帰ってきたー」という感じがした。花園や国立もいいけれど、本当に近い距離で、自分のレベルで懸命に戦う選手たちを見詰めることが出来るというのは心から幸せだ。本当にそう思う。語られない無数のこういう戦いがあるから花園が輝くのだ。

 今日見たのは以下の三試合
 進修館ー慶應志木
 お互いにモールを中心とした組み立てで戦うので、それほどエキサイティングな場面はなし。ペナルティも多く、「新人戦」という感じ。慶應はキック処理がうまくいかず、敵陣に入られてしまっていた。逆に敵陣に入った時に仕留める技がない。モールも押し切れず。
 進修館は去年のレギュラーのSHが残っているのが大きい。ここ数年見ていると、このチームはモールで押しつつ、穴を見つけるとSHが一発で取りきる、という作戦(としか思えないほど、同じタイプのSHが出る。そしてそう戦う)をとっているので。今日もこぼれ球への反応や9番キックなど、9が危機管理をしていたのが大きかった。6番も再三素晴らしいチャージを見せる。ただ、全体としてはまだ強みが何処なのかはっきりしない印象。監督も替わったようで、これからどうなるか。伝統校の意地の見せ所である。15-5で進修館。

 浦和ー鷲宮
 浦和新チーム、どう勝ちあがるか。去年を見ていた者としては、なんだかひ弱い。生まれたての小鹿のような生々しさがあり(小動物は、可愛いというより変に生々しく感じる)、こちらを不安にさせる。いかにも自信無さげに動いていると言うか…。そのせいか、監督も怒鳴りまくり。実は前から気になっていたのだが、浦和の監督は相当きつい怒鳴り方をする。今日は聞いていて「それはどうか…」と思うほどちょっとひどく、選手も萎縮するかなあと。ただ、気持ちは分からなくもない。それほどなんだかひ弱い。折角、アタックで抜けかかった絶好のチャンスでノックオン、というのが四、五回続けば怒鳴りたくなる気持ちは分かる。でも、生まれたての小鹿は怯えさせないほうがいいのではないかなあ。チームとしての蓄積、地力の差は明らかなので前半23分、30分とトライをとったところで勝負はあったが。アタック自体は、うまく抜けたところでつなぐ、割と素敵な雰囲気。プレッシャーがかかる状態でもつなげれば…。これから精進するのみ?!
 鷲宮も前半はかなりDFを頑張っていた。東部地区では頑張っているチーム。また春の大会を楽しみにしたい。

 この試合中、寒すぎて浦和が27-0としたところで一時避難。最終スコアは確認したところ27-5で浦和。大丈夫かな、今年の浦和…。

 川越ー大井
 浦和浦和と騒いでいる私。しかし、実は川越ファンでもある。むしろ、川越ファン歴の方が長い。だから去年川越が浦和に勝った時は本当に泣き笑い…。今回も、この試合に川越が勝てば来週はまた浦和ー川越。でも楽しみ。
 川越ー大井という対戦も、9月の花園予選三回戦の再戦。あの時も接戦だった(川越18-7大井)。花園予選で深谷にも怖じない戦いをした川越。経験を生かしてどう戦うのか。
 と思っていたら、大井が健闘。モールで先制トライを得ると、川越にラインブレイクを許さないディフェンスで守る。川越は前半終了前に1トライ返すも、後半も大井が先行。中盤で川越がゴールキック差で逆転。最後大井が川越ゴール前に張り付き攻めるも、意地でディフェンスしきった川越が虎の子の2点を守りきって勝利。12-10で川越。シード校の意地。
 しかし、大井の10番と13番はすごくいい。掘り出し物である(と思う)。春の県大会を見る楽しみがまた一つ増えてしまった。

 ついでに。川越の10番が、雰囲気がなんだかとても、中大の10番松下君に似ている!そしてプレーぶりも似ている!ブレイクしていくさまを見て、今年はきっと松下君も蹴るだけでなく(終盤はかなり自分で行くようになりつつあったけど)こんな感じで抜けてくシーンが増えるぞーと勝手に妄想したのだった(〆がこれって、高校生たちに失礼じゃ…?)。
 
 おまけ
 調べてみたら、大井ー川越は昨年度四回対戦!!(組み合わせ、考える余地ありでは…?)そして、四回川越が勝利を収めている。大井が気合が入っていたわけである。
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by kefurug | 2008-01-13 23:30 | 高校ラグビー

とりあえず、非常に個人的な思いを書き綴ります。


by kefurug