予選リーグ終了

 選抜最初の二日間が、日程だけでなく天候も厳しい中終了した。



 初日は気温が低く、薄曇り、更には最後の試合(Cグラウンドだけは最後二試合)は、開始前に降り始めた雨が強くなる中でボールが滑り各チーム苦労する中での戦いとなった。
 そして二日目、雨は上がりよく晴れた日となったが、寧ろ青空が恨めしくなるほど強い風が吹き渡る。轟々と風が鳴るのはいつものことだが、今日は、どこかが壊れるのではないかと心配になった。グラウンドを移動する際には向かい風、横風の中では歩くにも一苦労なのである。
 運営側もチーム関係者も、保護者・応援団(文字通り応援団が登場していたところも)の方々もみんな大変だっただろうが、やはり今日二試合をこなした選手の皆さんに何よりもお疲れ様でしたと言いたい。
 

 公式の結果と決勝トーナメントの組み合わせはこちら
 

  こちらの、グラウンドごとになった日程表を見てもらえれば分かる通り、どこぞのロックフェスのタイムテーブルかと見紛うばかりの詰まった予定である。「自分の体力と相談して、余裕を持って行動しましょう。」「全てのアーティストを見るのは不可能です。」
 もともと、一つの試合をじっくりと見るのが好きなので、今回も無理はせずに観戦しようとしたが、一日目は何となくいろいろ見られたので、それなりに多くのチームを見ることが出来た。ただ、仰星と青森北だけは見られなかった。たまたま見逃してしまった。仰星は明日見られるけれど、青森北は東北大会まで待つしかない。


 最近、どう記事を書いたらいいかまったく分からないのでいろいろ考えたが結局よく分からない。
 試合数が多いせいもあってまとまらないので、簡単な感想だけを。あくまでも個人的なものでしかないので、申し訳ないのだが。試合は見たけれど何を言っていいかうまく思いつかないチームについては、書けないのでご容赦下さい。


 Aグループ
 よりによって相性の悪そうな御所が同じグループだったのが久我山の不運だった。常翔や仰星のようにぶつかり合ってくれる相手だったらもう少し違ったかも。あの両WTBを生かせないのは、戦い方に問題があるのでは。桐蔭に防がれて攻めきれなかった関東大会の反省が生かされていなかったのが残念で、もう少しどうにかしてあげてほしい。勿体ない。
 御所は相変わらず速いディフェンスが健在、吉井君の後を埋めるSO森田君も頑張っていた。二日間見て、一番抜いてトライを取ろうとする意識があるように見えたのが私にとっては御所だった。
 延岡星雲も、御所相手に後半は崩れてしまったが、前半を7-5で折り返し、なかなかいいチームだった。改めて、宮崎県内の戦いも面白くなりそうである。


 Bグループ
 やはり啓光が長崎南山に負けたのが大きいが、実はその後の試合で札幌山の手が長崎南山を破っているのも語られないが大きいと思う。
 しかし、両方見ていない。何故なら別に花園で東京ー啓光を見逃した時のようなショックはない。何しろ、会場が「補助陸上競技場」だったので…。ABCグラウンドからかなり歩かなければならないので、なるべく行きたくなかったが、久我山ー御所だけはどうしても見たくて行ってみたところ、何しろ「補助」なので、観客が座れる場所などなく、近くで見られるかというとトラックもあるし、何となく臨場感がなく見難い。スカウトの人たちは見やすいグラウンドで見るつもりなのだろうし、本当に選手と応援の家族、微かに他のチームの選手くらいしかいない。吹きさらしで異常に寒い。とても全国大会が行われるグラウンドとは思えない。ということで、寧ろ三試合目で啓光ー長崎南山を見ていたら、寒さに負けて帰っていたかもしれないと思うので、見逃したのはいいのだ。
 長崎南山の守備が見事なのは確かである。友人が送ってくれた九州大会のDVDを見ても、東福岡相手に一番いい試合をしていたのは長崎南山だったから、啓光相手に勝ってもそれほど驚かない。ただ、啓光も近畿大会での優勝も絶賛されたようだし、間違いなく油断はあったのだろう。札幌山の手戦では気持ちよさそうに相手を翻弄して勝利を収めていたが、付け入る隙はあったということなのだろう。
 清真は、試合の入り方を間違えていた。「気持ち」で戦うチームが何となく受けてしまって、タックルも決められなかったら勝てない。


 Cグループ
 Fの朝明を見た印象から、今年は東海は弱いのではないかと思っていたので、このグループは桐蔭の一人勝ちだろうと思ったところ予想通り。桐蔭ー春日丘は、おそらく最初の10~15分くらいしか勝負にならないだろうと予想したら、その時間すらもたずにあっという間に桐蔭が先制トライ、そのまま大勝した。
 関東のチームは低く見積もられているだろうと、ラグビーマガジンの記事を読んでも感じるし、自分も「やっぱりちょっと弱いのかな」と考えていたのだが、今回の選抜では桐蔭は結構やれると思う。…と見ていたら、決勝トーナメントの相手は御所実業。関東地方住民としては、唯一の関東勢に頑張ってほしいのだが、何故こういう、桐蔭にはやりにくそうな相手と当たるのかと残念な気がする。
 北見北斗ー同志社香里は15-14の接戦。北見北斗の方が陣地は優勢だったのだが、相手のミスからうまく同志社がトライを返して最後までどちらに転ぶか分からない試合になった。


 Dグループ
 伏見がどれくらいのチーム状態なのかを見たいなあと思っていたのだが、どうもミスが多く、二年前のような攻撃の見事さは見られなかった。直前まで高崎監督が高校日本代表の遠征でいなかったのも関係しているのだろうか。ミスが減れば個々の突破力はあるように思えたので、秋には楽しそうなラグビーをしてくれるような気がする。
 東福岡は初日新潟工に21-3で、実はそれほど強くないのかもしれないと思わせておいて、伏見にはきっちり勝ちきるのはさすが。
 でも、有田隆平君たちのような「勝てばいいのではなく、全力を出し切って勝つんだ」と言わんばかりの迫力や、山下昴大君たちの「ラグビーをすることがすごく楽しい」という活き活きと輝いていたチームの空気が、全国優勝で失われて、去年くらいから何となくだれた雰囲気になっているような気がするのは気のせいであればいいのだが。「ま、勝てるでしょ」くらいの感じでやってない?と突っ込みたくなるが、まあ、きっと私の独りよがりでしょう。
 国栃は…格上と対戦する時に、いいタックルが一つ出ても、それが2分、3分と続かずに、結局、一旦がたっと崩れると立ち直らないというのが何年見ていても変わらないのががっかり。
 

 Eグループ
 尾道が順調に全勝で勝ち抜けかと思われたが、何故か(?)浦和がアプセット。この試合は是非勝ちたいと思っていた仙台三高に勝ちきれず引き分けた悔しさが爆発したのと、この日の二試合目だったので尾道が疲れていたのもプラスに働いたかと思われる。もちろん、疲れているのは浦和も同じなのだが、何となくこの試合ではお互い疲れているのが浦和にプラスに働いたように感じた。終了間際の浦和のペナルティで、尾道がゴールを狙っていたらこれまた引き分けだったかもしれないが、負けると思っていなかっただろう尾道はあくまでもトライにこだわり、敗北を喫した。
 浦和のディフェンスはどれくらい通用するのだろうかと思ったが、初出場としてはなかなか健闘だったのでは。尾道に勝てたのは大きな財産になるだろう。
 報徳は、浦和戦ではこつこつとPGを狙い、「攻め手がないチームだなあ」と思っていたのだが、仙台三高戦ではパスを回してトライの山を築いていた。浦和戦は雨だったからか…。
 仙台三高は、尾道、浦和のように、真っ向から来る相手には激しいタックルで攻撃を寸断していたが、横に振られると滅法弱かった。しかし、ラックとラインアウトに勝負を賭け、タックルし続ける姿勢には個人的には好感が持て、宮城県の勢力争いを面白くしてほしいとしみじみ願った。
 

 Fグループ
 常翔が強いと聞いていたのだが、正智深谷が互角に戦っていたのを見ると、それほど圧倒的に強いようにも見えなかった。決勝トーナメントではどうだろう。以前何かの拍子に書いたような気がするのだが、常翔の攻撃はあまり特徴がないように感じられるのは何故だろう。個々の力だけでなく、戦術として「これ!」というものがもっとはっきりすれば、もっと強いような気がするのだが。
 そして、正智ってそんなに弱くないということなのかとも感じた。しかし、詰めの甘さは全国でも変わらず。仕留めの部分でどうしてもミスが出るのは、いつ修正されるのだろう。
 秋田工もぴりっとしない感じで、でも朝明はそれ以上に接点が弱くてなんだかなーと思ったのだった。


 Gグループ
 こうして書いていて、メインの仰星を見ていないのは、やはりいかがなものかと自分に疑問符をつける。それはともかく。
 茗渓の力がよく分からない。
 試合運びは一日の長があって、鹿児島工業相手にも、飯田相手にもリードするのだが、その後必ずふとしたミスにつけ込まれて危ない場面が生じるのだ。何か、何なのだろう、あの雰囲気は。どちらにしても勝つので弱くはないのだが、もう少し迫力があってもいいような気もする。
 飯田は、仰星には大敗したが、茗渓には接戦、鹿児島工業には勝利。こつこつと力を積み上げていこうとしているのが伝わってくるようなチームだった。鹿児島工業も、正直、組み合わせに恵まれての九州四強という面もあると思うが、勝負を諦めない姿勢はいいなあと感じた。この辺りのチームが強くなると花園も一層盛り上がると思うので、頑張ってくれるといいなあと願う。


 Hグループ
 ここが一番縺れるかと思ったが、実際一番力が近接していたのではないだろうか。しかし、仙台育英、流経柏、大分舞鶴が同じ組になるって、これでもかとばかりに同じ味付けの料理ばかりのフルコースを食べさせられるようなもののような気もする…(すみません)。
 九州大会の映像を見た限り、大分舞鶴はどことなく気持ちが弱そうな気がしていて、貞光工との試合を見てもそのイメージは覆らなかった。相手を圧倒できない。雨だったせいもあるが、点が取り切れない。今年の舞鶴は弱いということらしいが、その前評判はある程度納得してしまった。
 流経柏も仙台育英も、どうにも得点が取れなくて苦しんでいるように見えた。この大会全体が、多くのチームが攻撃に特徴がなくて攻めあぐむ、という雰囲気が漂っていたのを象徴しているかもしれない。他のグループもそうなのだが。
 貞光工が健闘したのを見られたのが収穫。ディフェンスにしっかりいくいいチームだと思った。四国勢も頑張ってくれるといいなと、楽しみだ。


 観戦記でなくとも、これだけ書くと自分でも何を書いているか分からなくなってくる。いろいろなチームで素敵だった選手などなど、とても書けない。書ける自信もないのだが、もし機会があって書くことが出来ればいずれ…。
 高体連の皆様、やはり二日間でこの試合数はちょっと無理です。会場のこともよく考えて、来年はもうちょっと無理のない形で、いいグラウンドでやらせてあげて下さい。


 今年は、去年の御所や、一昨年の春日、伏見、その前の仰星&東福岡、といった目玉がない感じで、だからこそ、優勝予想のしがいはあるかもしれない。トーナメント表を眺めてみても、当てるのは難しそうだ。「こことここは絶対ないな」というのだけはあるが、言わない方がいいので内緒。
 桐蔭と長崎南山がそれぞれの山の鍵になるチーム、だろうか。
 ようやくAグラウンドでの試合、天気がもちますように。



 おまけ <大きく育てましょう>
 
 その1 大分舞鶴ー貞光工で、スクラムが互角!貞光が強いぞー、と思ってみていたら、3番が大きい。プログラムを見てみると本田健人君、181㎝、138㎏と出ている。これは大きい。ただ、余りにも大きすぎて、素早く走るところまではいかない(一生懸命ラックに入っているところなどは何となく愛らしい)。これで、西陵→法政の浅岡君とか、新潟工→関東学院の稲垣君のように走れればすごい武器になるが…冬までにどうなるか。花園で彼にもう一度会えるのだろうか。やっぱりこの大きさは好き嫌いを越えて気にし続けるしかないと思う。

 ついでに、去年の花園予選決勝以来私が愛している浦和のPRコンビ。普段の記事は明畠君だ、粕谷君だ、井上君だなどと華やかな辺りを取り上げているが、実はこっそりPR二人も好きだ(別にこっそりする必要はないと各方面から突っ込まれるだろうが)。その二人も身長は1番大川君が178cm、3番癸生川君が180㎝と結構大きいよね…と思いながらプログラムの隣のページを見ると、正智の1番高橋洋丞君が179㎝、3番高橋健人君が179㎝とこっちも大きいよ、と呆然。考えてみれば確かに大きい(記憶映像再生中)…ちなみに正智のPRコンビも何だか好きだ。走る姿が何となくいい。そして、こちらは体重が重い。1番高橋君は105㎏、3番の高橋君は123㎏って、貞光工の子と変わらないじゃんとびっくりである。プログラムがどこまで真実に近いのかはともかく、見た目というものは不思議だ。ついでに言うとこの両高橋は双子ではない。
 と眺めていたら、PRにどういう選手をおくかというのは非常に面白い問題だと今更気づいたので、その内プログラムを眺めて書いてみたいと思います。大きい選手をおきたくてもいない、というのもあるだろうし。
 でも、みんな頑張ってたんぱく質とって、いいお肉をつけて、いいスクラムを見せて下さい。期待しとります。


 その2
 小さいチームが勝つこと自体はうれしく素敵なことだと思うのだが、やはり日本代表のことを考えるとLOくらいは背の高い選手が欲しい。この前の花園予選~大会を見ていて余りにも背の高い選手がいないということに勝手に危機感を募らせた姉貴は、これも一人勝手に「190㎝を探せ」キャンペーンを展開…といっても試合見に行くしかないし、行ってもプログラムがないと全然分からないのですが。
 今回、秋田工の5番君が明らかに背が高い。細くて長い感じで、「痩せているからかな?」と思ったものの、いや、やはり高いでしょうとプログラムを見てみると、寺田大樹君で194㎝と記載。まだ二年生、あまり筋肉をつけすぎず、伸びるだけ伸びて、高~くなってほしい。で、ラインアウトの鬼になってくれたらうれしいものだ。でも、走る時に妙にあごが上がっているのよね。体力ないのだろうか。
 もう一人は、花園予選の時に既にチェックしてあった伏見工の5番芦谷君、191㎝。伏見工なんでほっといても鍛えてもらえるだろうから、将来が楽しみである。今年は順番で行くと伏見の番なので(笑)、花園で見られるかな。

 試合で確認できたのはこの二人なのだが、リザーブ選手には190㎝他にもいそうなので、これもまた改めて眺めてみたら、ご報告します。 
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by kefurug | 2009-04-03 22:07 | 高校ラグビー

とりあえず、非常に個人的な思いを書き綴ります。


by kefurug