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茨城県準々決勝、加えていろいろ

 4月25日
 関東スーパーリーグ、流経大柏vs茗渓を観戦する。話は逸れるが、KSLは今年からこのリーグ用のジャージが登場しており、今まで見たチームはどこも(茗渓、正智、流経、国栃、桂)なかなかかっこいい。

 序盤、茗渓は攻めながらも反則で主導権を失うと、激しいタックルは決まるものの、ラックで二人目以降の反則が続き、自陣に貼り付けられる。しかし、それでも防御はしぶとく、流経はモールを押し切れず、FWがラックサイドをピック&ゴーで何とかゴールに迫ろうとするが一気にはトライとはいかない。時間がかかったところで、10分、PGを選択し、3-0と先制。更に、4分後、今度は相手ペナルティからのラインアウトでモールを押し込みトライ(ゴール失敗)と、流経柏が8-0とリードする。
 
 前半半ば辺りから、茗渓のスピード感のある攻撃が出始める。課題は改善されつつあった。、SHからの球 出しが速くなり、そこからラインに参加するものはBKもFWも、はっきりしたイメージを共有できているかのようにスピード感のある展開を見せる。たまらず、流経BKがオフサイドを犯すと、今度は茗渓が、ここからモールを押し込みトライ。更に、モールターンオーバーからのカウンターで素早く切り返し、トライを追加(ゴール成功)、12-8と逆転。しかし、この後、流経柏はラインアウトからしっかりモールを押し込みトライ。ゴール決まり、15-12と再び逆転し、前半終了。
 
 
 後半、始まっていきなり流経14があっさりとトライを挙げると、3分、今度はターンオーバーからまたも流経がモールを組み、トライと、大事な時間帯にたたみかける。いずれもゴールが決まり、一気に29-12となる。しかし、また中盤は茗渓がBKで順目に素早く外に振る展開でボールを継続、2トライ(いずれもゴール成功)を返すと、26-29。更に攻める茗渓だったが、ラックパイルアップで流経ボールスクラムとなると、流経はキックを蹴り込み、更に取った相手を潰しターンオーバー、BKに展開し、トライを挙げる。ゴールも決まり、34-26で試合終了となった。

 
  
 
 5月1日
 再びスーパーリーグ、正智深谷vs茗渓を観戦。
 筑波大学のグラウンドは、八重桜が満開で、花吹雪の中の高校ラグビーマンたちは何だか美しかった。

 序盤、茗渓がディフェンスでオフサイドを犯してしまう展開が前週と変わらない。その機を生かす正智が、モールを押し込んでから5、8が当たっていって防御を寄せる、というシンプルな形が効果的で、5分、8分、13分と正智がトライを重ねる。19-0となった時には、一方的な試合に見えたが、17分、クイックスローインからの速い展開で茗渓が一本返すと、21分、30分と茗渓のトライが続く。前半の、前半と後半で全く攻守が入れ代わってしまった。。
 

 後半3分、正智のダイレクトタッチからのラインアウトをキープし、茗渓がモールを押し切りトライを挙げると、中盤は、うまく相手のミスに乗じた正智が、うまくトライを加えて31-28と再逆転を果たす。ここからスコアはしばらく動かなかったが、29分、茗渓が相手ゴール前でのスクラムからブラインドサイドを8が突いてトライ。ゴールは外れるも、33-31と逃げ切るかに思われたが、この後のキックオフでノックオン。最後のチャンスを正智は攻め、33分モールからトライが決まり、36-33で正智深谷が勝利。

 
 5月3日 
 明和県央、国学院栃木、茗渓と北関東三つ巴の練習試合を見に行く(以前の栃木県大会の記事に書いたもの)。
 国栃ー茗渓は、茗渓に攻めながらのミスも目立つものの、BKラインに入ったFWたちも活き活きとパスをつなぎ、4トライを挙げての快勝。特に4トライ目、12番がキックダミーで抜けた後更にパスダミーで敵をかわし、一気にゴールラインを陥れてしまった見事さには応援のご父兄も歓声を上げていた。

 県央ー茗渓は2本ー1本で県央の勝ち。
 県央がディフェンスしている時間の方が長かったが、チャンスをキャプテン中心にシンプルなFW戦で取りきった県央が、攻め切れなかった茗渓に勝利。

 県央ー国栃は、県央が序盤相手のキックをキャッチしたところからあっさり2トライ、中盤、長い攻撃の末4が最後飛び込んだトライと、直後あっさりと奪ったノーホイッスルトライとで、やはり一方的な勝利。県央BKが横に走って攻めきれないところがあるのがやや気になったが…。



 5月5日 茨城県大会準々決勝

 第一試合 つくば秀英39ー5勝田工
 
 勝田工が先制したが、その後はタックルに厳しさがなくつくば秀英の攻撃を止められず、一旦逆転されると一方的な展開になった。ベスト8とベスト8の間の壁は高い。

 第二試合 清真学園 111-0 日立一

 もう少し面白い試合を期待したかったが、日立一高もこの壁をクリアするのが難しそうだ。日立一は、ボールを支配できる時には鮮やかなBK攻撃を見せてくれるが、まずは局面を変えたい、という時に体を張って変えられる、泥臭いプレーヤーがいないのかもしれない。
 新人戦では、怪我人が出て準決勝を途中棄権した(その時点で常総に大きく負けていたらしい)清真だが、この試合にかける意気込みははっきり伝わってきた。準決勝はそんなに簡単に勝負はつかないだろうと思われた。

 第三試合 常総学院 85-0 合同C

 合同Cはいいチームだった。ディフェンスで頑張るのはもちろんのこと、攻撃に移った際、相手のディフェンスを受けても落ち着いて自分たちの攻撃を貫徹しようとする。
 しかし、肝心なところでミスが出たり、攻められなかったり。これを、素直に力負けというのだろう。合同チームとしてここまでチームを築いてきて、この試合の後何を彼らは思うのか。いいチームが力負けするのを見るのはやはり少し悲しい。
 しかも、この日常総は主力を出していなかった。いろいろ、考えさせられる。
 
 第四試合 茗渓学園 114-0 合同A

 こちらの合同チームは残念ながらCとは違って、この舞台に上がるのはちょっと厳しかったのだろうな、という印象を受けた。おそらく、茗渓レベルのチームとやる、ということを想像したこともないのだろう。普段彼らがしているラグビーと、目の前で相手が戦っているものとは、別のものなのだ。戦っている彼らの様子から、そう感じる。力負けですらなく、相手の為すがままに得点を奪われる。後半、茗渓がメンバーを替えてようやく得点ペースは落ち着いたが、力の差の大きい試合だった。


 上位四校からすれば、準決勝からが本番ということになるが、準決勝の日は東京都大会に行ったため観戦出来なかった。しかし、第一試合の常総ー清真は素晴らしいゲームだったと聞いている。準々決勝で清真が見せた気合は伊達じゃなかった(だからこそ、昨年秋の、花園予選のダミーPGは汚点だなー)。やっぱり気持ちはすごく大きい。
 

 と、本当はここに決勝戦と3位決定戦も入れたいところですが、ここで一旦この記事は終わりです…。
 決勝などが今回時間切れで書ききれません。すみません。
 この日々いろいろ見ることが出来た茗渓のことなど、改めて…。
 正智と県央についてはそれぞれの県の記事で…。



 <こちらも>
 茗渓といえば、BKコーチは柴谷さんです。柴谷さんといえばデフラグビーです。デフラグビーでは、今月1日、2日と合宿が磐田で行われ、パウロ・ナワルさんや村田亙さんもいらしたみたいですね。近くだったら行ってみたかったのですが…。
 『静かなるホイッスル』を読んで考えたことの一つに、互いに声で情報を伝えることが出来ないということは、だからこそ、伝えなくてもお互いの考え方は分かっている、という状態を普段の練習の中で築き上げることが大切なんだろうなーということでした。そして、それは、普通の人間のラグビーにとってもすごく大切なことだよな、と。相手のことを察する、自分のことを分かってもらうのに工夫する。コミュニケーションってことを改めて考えさせられました。
 だから、デフラグビーって、どんな人が見ても、感動したり、面白いなっていうだけじゃなくて、勉強になることがある気がするんですよね。でも、なかなか見に行けないけど…(体が5個くらいあったらなあと、いつもの愚痴)。

 私の呟きはともかく。
 デフラグビーの磐田合宿の模様や、柴谷さんの朝日新聞の記事など、盛りだくさんですので皆さんどうぞ。
 横にもリンクしてありますが、こちら
 
by kefurug | 2010-05-22 01:44 | 観戦記(高校)

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